JALは2026年9月30日、FLY ONプログラムのステイタス達成条件とサービス内容の一部変更を発表しました。
大きな変更は、JGCプレミアからJGC入会条件をなくし、「JMBプレミア」に名称を変更することです。同時に、プレミアのマイル有効期限廃止とサービスセレクションを対象外にする一方、ボーナス1万マイルを新設します。
さらに、JMBダイヤモンドとダイヤモンドメタル特典にも変更があります。今回の見直しで何が変わり、誰に影響するのかを整理します。
※本記事は2026年9月30日時点のJAL公式発表に基づいています。新設サービスの詳細は、今後各サービスページで案内される予定です。
今回の変更点を一覧で確認
| 項目 | ダイヤモンドメタル特典 | JMBダイヤモンド | JMBプレミア |
|---|---|---|---|
| 達成条件 | 今回の変更なし | 今回の変更なし | JGC入会条件を撤廃 |
| マイル有効期限の廃止 | 継続 | 継続 | 対象外に変更 |
| サービスセレクション | ダイヤモンドより上位の限定コースを新設 | 継続 | 対象外に変更 |
| ボーナスマイル | 3万マイル | 2万マイルを新設 | 1万マイルを新設 |
| 国内線・国際線の空港空席待ち | ダイヤモンド・プレミアより上位の最優先待遇を新設 | 優先待遇を継続 | 優先待遇を継続 |
| 国際線航空券取扱手数料無料 | 提供終了 | 今回の変更項目ではありません | 今回の変更項目ではありません |
メタルの3万マイルは、今回の比較表で「新設」と記載された項目ではありません。今回新たに追加されるボーナスマイルは、ダイヤモンドの2万マイルとプレミアの1万マイルです。
なお、JMBサファイア、JMBクリスタル、通常のJGC会員の基準やサービスを変更する発表ではありません。
JGCプレミアは「JMBプレミア」に変更
JGCに入っていなくてもプレミアになれる
従来のJGCプレミアは、年間の搭乗実績に加えて、JALグローバルクラブ(JGC)への入会が必要でした。
今回の改定では、このJGC入会条件を撤廃します。対象の搭乗実績を満たせば、JGC会員ではないJMB会員もプレミアを獲得できるようになります。
そのため、名称も「JGCプレミア」から「JMBプレミア」に変わります。JGC会員限定だったステイタスを、年間の搭乗実績で評価する制度に変更するわけです。
必要なFOP・搭乗回数は変わらない
毎年1月から12月の間に、次のいずれかを達成する必要があります。
| 達成方法 | 条件 |
|---|---|
| FLY ONポイントで達成 | 8万FOP以上、うちJALグループ便4万FOP以上 |
| 搭乗回数で達成 | 80回以上、うちJALグループ便40回以上、かつ2万5,000FOP以上 |
「80回乗れば無条件で達成できる」という意味ではありません。搭乗回数で目指す場合も、必要なFOPとJALグループ便の搭乗回数を満たす必要があります。
今回緩和されるのは、JGCに入会している必要があるという条件です。年間の搭乗ハードル自体は下がりません。
プレミアの残念な変更は、マイル無期限と選択特典の終了
プレミア資格だけではマイルが無期限にならない
変更後のJMBプレミアは、マイル有効期限の廃止対象から外れます。
これまで、プレミアを維持してマイルをじっくり貯めていた人にとっては、大きな変更です。ただし、プレミア会員のマイルが一律に3年になるわけではありません。
JALの公式発表では、変更後も保有するStarグレードや会員資格に応じて、次の有効期限が適用されるとしています。
| 保有資格 | マイル有効期限 |
|---|---|
| JGC Four Star・Five Star・Six Star | 無期限 |
| JGC Three Star・JMB elite・JMB elite plus・JAL CLUB EST会員 | 5年 |
| 一般のJMB会員 | 3年 |
例えば、JGC Three Starとプレミアを持つ人は、変更後の有効期限が5年になります。JGC Four Star以上なら、引き続き無期限の対象です。
一方、JMBダイヤモンドとダイヤモンドメタル特典は、マイル有効期限廃止の対象を維持します。
サービスセレクションは対象外に
プレミアは、サービスセレクションの対象からも外れます。
サービスセレクションは、用意されたコースから特典を選ぶ仕組みです。これまで自分の使い方に合うコースを選んでいた人にとっては、選択肢がなくなる点が残念です。
代わりに、プレミアにはボーナス1万マイルが新設されます。マイルを受け取る分かりやすさはありますが、従来の選択特典やマイル無期限を重視していた人にとって、それと同じ価値になるとは限りません。
積算時期や条件など、新設サービスの詳細は今後の案内を確認する必要があります。
ダイヤモンドとメタルは、何が変わる?
ダイヤモンドには2万マイルを新設
JMBダイヤモンドは、マイル有効期限の廃止とサービスセレクションを維持し、ボーナス2万マイルを新設します。
今回公表された変更内容では、プレミアが一部特典を失う一方、ダイヤモンドには特典が追加されます。プレミアとダイヤモンドの違いは、これまで以上に意識されそうです。
ただし、特典のために追加搭乗するかどうかは、必要な航空券代や時間も含めて考えたいところです。2万マイルだけを理由に、無理に上位資格を目指す必要はありません。
メタルには限定コースと空席待ち最優先を追加
ダイヤモンドメタル特典には、JMBダイヤモンドよりワンランク上のサービスセレクション限定コースが新設されます。
また、国内線・国際線の空港空席待ちは、ダイヤモンドやプレミアよりさらに上位の「最優先」で案内されます。これは予約段階のキャンセル待ちではなく、空港での空席待ちに関する変更です。
一方、メタル特典の「国際線航空券取扱手数料無料」は提供終了となります。
メタルも、すべての特典が増えるわけではありません。利用するサービスによって、変更の受け止め方は異なります。
ラウンジやワンワールド・エメラルドは維持
プレミアの特典削減を聞くと、空港での待遇まで下がるのか心配になるかもしれません。
しかしJALは、搭乗時に利用する主要な最上位サービスについて、変更なく継続すると案内しています。
- ファーストクラスラウンジの利用
- ダイヤモンド・JGCプレミア専用保安検査場
- 前方座席指定サービス
- 優先搭乗
- ワンワールド「エメラルド」ステイタス
そのため、プレミアの価値がなくなるわけではありません。ラウンジや優先サービスを重視する人にとっては、引き続き魅力があるステイタスです。
なお、ファーストクラスラウンジを利用できることと、ファーストクラスの座席に搭乗できることは別です。
いつから変わる?取得条件と特典の適用を確認
今回の変更は、搭乗実績の対象期間とステイタス年度を分けて理解する必要があります。
| 変更項目 | 適用対象 |
|---|---|
| JGC入会条件の撤廃・JMBプレミアへの名称変更 | 2027年1月1日搭乗分から |
| ダイヤモンド・メタル・プレミアの特典変更 | 2027年1〜12月の搭乗実績に基づく2028年度FLY ONステイタス会員から |
| 2026年の搭乗実績で獲得する資格・サービス | 現行の扱いを維持 |
JALは、2028年度の対象を「2027年の搭乗実績に基づいて、2029年3月末までステイタスサービスを利用できる会員」と説明しています。
発表直後に、現在のプレミア特典が一斉に終了するわけではありません。新制度の対象になる搭乗年を確認することが大切です。
なぜJGCに入っていない人にもプレミアを開放するのか
ここからは、変更内容を踏まえた私の考察です。JALが今回の発表で、顧客の引き止めやコスト削減を理由として明言したわけではありません。
たくさん乗る人が、必ずJGC会員とは限らない
現在のJGC入会には、原則として累計1,500Life Statusポイント(LSP)と対象JALカードの保有が必要です。年間のFLY ONポイントとは別の仕組みなので、年間8万FOPに達しても、JGC入会条件を満たしているとは限りません。
例えば、国際線出張が急に増えた人は、年間の搭乗実績が大きく伸びても、累計LSPがまだ少ないことがあります。海外在住などの事情で、対象カードの保有が難しい人も考えられます。
こうした人に対して、JGC未入会を理由にプレミア待遇を提供しない制度は、年間の利用実績と待遇に差が生じる仕組みでした。
今回の変更は、その差を埋めるものです。JALやワンワールドを多く利用する顧客に、利用を続けてもらう狙いがあると考えられます。
年間の搭乗と、長年の利用を分けて評価する方向
FLY ONプログラムは、毎年の搭乗実績を評価します。一方、Life Statusプログラムは、搭乗や対象サービスの利用で積み上げる累計実績を評価します。
プレミアを搭乗実績だけで獲得できるようにし、マイル無期限はダイヤモンドやJGC Four Star以上などに残す今回の変更は、この二つの評価軸を整理する動きとも読めます。
同時に、プレミアのサービスセレクションを終了し、より上位のメタルに限定コースを新設することから、上位資格の特典差を明確にする意図も考えられます。
ただし、ラウンジの混雑がどの程度増えるか、費用削減がどれだけあるかは、今回の発表だけでは判断できません。
通常のJGC会員はどう受け止めればいい?
今回の発表は、通常のJGC会員のラウンジ利用や優先搭乗を削るものではありません。JGC Three Starを保有して利用している人が、すぐに使い方を変える必要はないでしょう。
一方、プレミアを維持してマイルを無期限にしていた人は、自分のStarグレードに応じた有効期限を確認したいところです。
JGC Four Star以上なら無期限を維持できるため、長年の利用でLSPを積み上げる価値は、相対的に大きくなったと感じます。
私自身は、今後もJAL・JGCを中心に利用する考えです。今回、通常のJGCの主要サービスは変更されず、プレミアのラウンジやワンワールド・エメラルドも維持されます。年間の上位資格を無理に追うより、自分の旅行や日常の利用に合わせて、LSPを積み上げていく方針です。
まとめ
今回のJALの見直しは、JGCプレミアの名称変更だけではありません。
JGC未入会でも搭乗実績でプレミアになれるようにする一方、プレミアのマイル無期限とサービスセレクションは対象外になります。ダイヤモンドには2万マイル、メタルには限定コースや空席待ち最優先待遇が追加され、上位資格の違いも広がります。
JGCに入っていない多頻度利用者には改善ですが、既存のプレミア会員には一部改悪です。ただし、主要な空港サービスは維持され、通常のJGC会員は今回の変更対象ではありません。
自分が重視するのはラウンジなのか、マイル無期限なのか、選択特典なのか。その違いを踏まえて、今後どのステイタスを目指すか考えたい制度変更です。



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