新NISAを始めた人が増えた一方で、最近よく耳にするのがこんな疑問です。
「円安なのにS&P500へ投資して大丈夫?」
「円高になるまで待った方がいいのでは?」
確かに、ここ数年で円は大きく下落しました。
以前より高い為替レートで米国株へ投資することに、不安を感じるのは自然なことです。
しかし、本当に円安だから投資を控えるべきなのでしょうか。
私はそうは考えていません。
今回は過去20年の円相場とS&P500を振り返りながら、円安でも積立投資を続けるべき理由について考えてみます。
過去20年間、円相場は大きく動いてきた
為替は常に変動しています。
過去20年を振り返るだけでも、円高と円安を何度も繰り返してきました。(OANDA)
| 年代 | ドル円相場の主な動き |
|---|---|
| 2007年頃 | 1ドル120円前後 |
| 2011年 | リーマンショック後、1ドル75〜76円台まで円高 |
| 2013〜2015年 | アベノミクスで120円前後まで円安 |
| 2022年 | 150円を超える急速な円安 |
| 2024〜2026年 | 160円前後まで円安が進む場面も |
もし2011年当時、
「円高だから今が買い時」
と言われていましたが、
その後は円安が進みました。
逆に、
2022年以降は
「円安だから買わない方がいい」
という声も増えました。
つまり、その時々で世の中の意見は大きく変わります。
一方、S&P500はどうだったのか
では、同じ期間のS&P500はどうだったのでしょう。
もちろん途中では、
- リーマンショック
- コロナショック
- 高インフレ
- 急速な利上げ
など何度も大きな下落を経験しました。
それでも長期で見ると、S&P500は企業利益の拡大とともに右肩上がりで成長を続けてきました。(S&P Global)
つまり、
為替は上下を繰り返しましたが、世界を代表する企業は長い時間をかけて価値を高めてきたのです。
この点が、長期投資で最も重要なポイントだと思います。
円安でも積立を続けるべき3つの理由
理由① 為替は誰にも予測できない
投資を始めようとすると、
「円高になるまで待とう」
と考える人は少なくありません。
しかし、本当に円高になるタイミングは誰にも分かりません。
プロの投資家や金融機関でも、為替を継続的に予測し続けることは非常に難しいと言われています。(OANDA)
もし待っている間に、
- S&P500が20%上昇した
- 円安がさらに進んだ
となれば、投資を始めるタイミングを失ってしまう可能性があります。
「円高になるまで待つ」という行動自体が、為替を予測していることになります。
私は、その予測に頼るより、市場に長く居続ける方が合理的だと考えています。
理由② ドルコスト平均法は円高も円安も味方につけられる
積立投資の大きなメリットが、ドルコスト平均法です。
毎月同じ金額を投資するため、
- 円安のときは少ない口数を購入
- 円高のときは多くの口数を購入
という仕組みになります。
つまり、
円高になれば安く買えるチャンスでもあります。
毎回ベストなタイミングを狙う必要がないことが、積立投資の強みです。
短期的な為替の動きに振り回されず、平均購入価格をならしていけるのは大きなメリットでしょう。
理由③ 長期では「為替」より「企業の成長」が重要
S&P500へ投資するということは、
Apple、Microsoft、NVIDIA、Amazon、Metaなど、世界を代表する企業へ投資しているということです。
短期では為替の影響を受けます。
しかし10年、20年という長い期間では、
企業が利益を伸ばし、株価が成長することの方が、リターンに与える影響は大きくなる傾向があります。
つまり、
投資しているのはドルではありません。
世界の優良企業の成長に投資しているのです。
この視点を持つだけでも、日々の為替ニュースに振り回されにくくなります。
円安で始めると損をするの?
例えば、
1ドル170円で投資を始め、その後150円まで円高になれば、一時的には円換算の資産評価額が下がる可能性があります。
しかし、その間にS&P500自体が上昇していれば、為替のマイナスを補えるケースもあります。
株価と為替は別々に動くため、
「円高=必ず利益」
「円安=必ず損」
という単純な話ではありません。
だからこそ、為替だけを見て投資判断をするのは避けたいところです。
私が円安でも積立投資を続ける理由
円安だからといって、S&P500やオールカントリーへの積立投資を止める予定はありません。
理由はとてもシンプルです。
私は為替を予測する自信がありません。
一方で、世界経済は長い歴史の中で成長を続け、多くの優良企業も利益を伸ばしてきました。
もちろん、将来も同じ結果になる保証はありません。
それでも、「次の円高を当てること」よりも、「世界経済の成長に長く投資し続けること」の方が、資産形成につながる可能性は高いと考えています。
まとめ
円安になると、「今は投資を始めるタイミングではない」と感じてしまうかもしれません。
しかし、過去20年を振り返ると、円相場は円高と円安を何度も繰り返してきました。(OANDA)
一方で、S&P500は短期的な下落を経験しながらも、長期では企業の成長とともに上昇を続けています。(S&P Global)
そのため私は、円安だから積立を止めるのではなく、
- 為替を予測しようとしない
- 長期・積立・分散投資を続ける
- 世界経済の成長を信じて市場に居続ける
という考え方を大切にしています。
今日の為替レートよりも、10年後、20年後に企業がどれだけ成長しているか。
長期投資では、その視点の方がずっと重要なのではないでしょうか。
※免責事項
本記事は筆者個人の考えをまとめたものであり、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断は、ご自身の責任で行ってください。



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