早期退職は幸せへの近道?40代・50代だからこそ考えたい「お金」と「生き方」

雑記

早期退職は本当に幸せ?40代・50代が考えたい必要資産と退職後の生活

40代・50代になると、ふとこんなことを考える人が増えてきます。

  • このまま今の仕事を続けていいのだろうか
  • お金は増えたけれど、本当に幸せなのだろうか
  • あと何年、この生活を続けるのだろうか

以前書いた「ミッドクライシス」の記事でも紹介しましたが、これは決して珍しいことではありません。

仕事にも慣れ、収入や資産もある程度増えた一方で、「これからどう生きるか」を考え始める時期だからです。

そんなとき、選択肢の一つとして浮かんでくるのが早期退職です。

早期退職は、それだけで人を幸せにしてくれるものではありません。

しかし、時間を使って実現したい生活がある人にとっては、人生を大きく変える選択肢になります。

この記事では、早期退職は本当に幸せにつながるのか、必要な資産や退職後の生活、後悔しないために考えておきたいことをまとめます。

40代・50代になると早期退職を考える理由

20代・30代の頃は、

  • 昇進したい
  • 年収を上げたい
  • 家を買いたい
  • 資産を増やしたい

といった目標を持って働く人も多いと思います。

しかし、40代・50代になると、そのうちのいくつかを達成している人も増えてきます。

仕事にも慣れ、生活もある程度安定すると、今度は、

「このまま同じ生活を続けていいのだろうか」

という疑問が生まれます。

これは、単純に仕事が嫌になったということではありません。

これまで大切にしてきた収入や肩書よりも、時間、健康、人とのつながりを大切にしたいと思うようになったサインなのかもしれません。

会社にいると、

「資産が2億円、3億円になったのを機に、早期退職したらしい」

といった話を耳にすることもあります。

もちろん、本当の資産額や退職理由は本人にしか分かりません。

それでも50代になると、資産形成が進んだことや、別の生き方を始めたいという理由から、定年前に会社を辞める人が少しずつ出てきます。

早期退職は誰にでもできるものではありませんが、資産や退職後の収入によっては、現実的な選択肢になり得ます。

早期退職後に何をするのかが重要

私は、早期退職そのものよりも、

辞めた後に何をするのか

の方が重要だと思っています。

例えば、

  • 行きたかった場所を旅行する
  • 趣味や勉強に時間を使う
  • 別の仕事に挑戦する
  • 週に数日だけ働く
  • 家族や大切な人との時間を増やす
  • 地域活動やボランティアに参加する

といった目的があるなら、早期退職によって得られる時間は、人生を豊かにしてくれるでしょう。

ただし、世界一周や起業のような大きな目標が必要なわけではありません。

平日の午前中にジムへ行く、ブログを書く、友人と食事をする、気になっていた場所へ出かける。

そうした日常を自分の意思で選べることも、早期退職の大きな価値です。

一方で、

「とにかく今の仕事を辞めたい」

という気持ちだけで退職すると、その後の生活に空白ができてしまう可能性があります。

仕事は生活費を稼ぐ手段であると同時に、毎日のリズムや社会との接点にもなっているからです。

早期退職を考えるなら、「会社を辞められるか」だけではなく、「退職後の一日をどう過ごしたいか」まで想像しておくことが大切です。

社会とのつながりは想像以上に大切

「自分は一人でも平気だから」

そう思う人もいるでしょう。

しかし、それは今、会社という社会とのつながりがあるからこそ、そう感じている面もあるのではないでしょうか。

会社には、

  • 定期的に話す人がいる
  • 誰かから仕事を頼まれる
  • 自分の役割がある
  • 決まった生活リズムがある

といった側面があります。

退職すると、それらが一気になくなります。

何もしなくてもいい生活は、最初のうちは自由で快適に感じるでしょう。

しかし、数か月、数年と続くうちに、生活の張りや人とのつながりが失われていく可能性もあります。

退職後も、

  • 週に数日だけ働く
  • 趣味のサークルに参加する
  • 定期的に友人と会う
  • 地域活動に参加する
  • ブログやYouTubeなどで発信する

といった方法で、社会との接点を持ち続けることが大切です。

早期退職は、社会から離れることではありません。

会社以外の場所に、自分の居場所を作り直すことでもあります。

早期退職に必要な資産はいくら?

早期退職を考えるとき、一番気になるのは、

「結局、いくらあれば会社を辞められるのか」

ということではないでしょうか。

残念ながら、誰にでも当てはまる正解はありません。

必要な資産は、

  • 年間生活費
  • 退職する年齢
  • 持ち家か賃貸か
  • 住宅ローンが残っているか
  • 家族構成
  • 退職金
  • 将来受け取れる年金額
  • 退職後も収入を得る予定があるか

によって大きく変わります。

一つの目安として使われるのが、年間生活費の25〜30年分という考え方です。

例えば年間生活費が400万円なら、

  • 25年分で1億円
  • 30年分で1億2,000万円

となります。

これは、資産を運用しながら毎年3〜4%程度を取り崩して生活することを想定した、単純な目安です。

1億円や1億2,000万円あれば、必ず安心して暮らせるという意味ではありません。

40代・50代で退職すれば、その後の生活が30年、40年以上続く可能性があります。

物価上昇や相場の下落、医療・介護費、自宅の修繕費なども考えておく必要があります。

特に、退職直後に株価が大きく下落すると、値下がりした資産を生活費のために取り崩さなければならない可能性があります。

そのため、資産のすべてを投資に回すのではなく、当面の生活費を現金で確保しておくことも重要です。

また、自宅は資産の一つですが、住み続ける限り、その価値をそのまま生活費として使うことはできません。

早期退職できるかを考えるときは、自宅を含めた純資産だけではなく、現金や株式、投資信託など、実際に生活費として取り崩せる金融資産を確認する必要があります。

退職後に見落としやすい税金・社会保険料

会社員を辞めると給与はなくなりますが、税金や社会保険料の負担がすぐになくなるわけではありません。

住民税は前年の所得をもとに計算されるため、退職した翌年も、会社員時代の所得に応じた住民税を支払うことがあります。

また、退職後の健康保険には、

  • それまでの健康保険を任意継続する
  • 国民健康保険に加入する
  • 家族の健康保険の扶養に入る

といった選択肢があります。

任意継続や国民健康保険では、会社員時代よりも負担が大きく感じられる場合があります。詳しい条件は、協会けんぽの「退職後の健康保険について」などで確認できます。

さらに、60歳未満で会社を退職し、すぐに再就職しない場合は、原則として国民年金への加入手続きも必要です。日本年金機構

老齢年金は原則として65歳から受け取るため、例えば50歳で退職するなら、年金受給までの15年間をどう賄うのかも考えなければなりません。

早期退職に必要なのは、目標となる資産額を決めることだけではありません。

年齢ごとの収入と支出を並べて、資産がどのように増減していくのかを確認することが重要です。

早期退職のメリットとデメリット

早期退職には大きなメリットがありますが、自由と引き換えに失うものもあります。

時間を自由に使える

早期退職の最大のメリットは、自分の時間を取り戻せることです。

旅行や趣味は、何歳になってもできるとは限りません。健康や体力があるうちに、やりたいことへ時間を使えるのは大きな価値です。

仕事のストレスから離れられる

満員電車、人間関係、会議、残業、責任の重い仕事。

こうしたストレスから離れられることも、早期退職の大きなメリットです。

生活のためだけではない仕事を選べる

十分な資産があれば、高い給料だけを基準に仕事を選ぶ必要がなくなります。

興味のある仕事をしたり、週に数日だけ働いたりすることも可能になります。

一方で、注意したい点もあります。

生活のリズムや目的を失う可能性がある

毎日が休日になると、曜日の感覚がなくなり、時間を持て余してしまうことがあります。

趣味や予定がなければ、自由だったはずの生活が退屈に変わるかもしれません。

資産があってもお金の不安はなくならない

収入が途絶えれば、資産が減っていくことに不安を感じることがあります。

相場が下落したときに、「このまま使い続けても大丈夫だろうか」と心配になる人もいるでしょう。

一度辞めると同じ条件では戻りにくい

長く勤めた会社を辞めた後に、同じ年収や待遇で再就職できるとは限りません。

勢いだけで決断せず、辞めた後に戻りたくなる可能性も考えておく必要があります。

いきなり辞める前に退職後の生活を試してみる

早期退職は、実際に会社を辞める前に、ある程度試すことができます。

例えば、

  • 1年間の生活費を正確に把握する
  • 退職後の税金や社会保険料を計算する
  • 平日を含めた1週間の予定を作ってみる
  • 会社以外の人とのつながりを作る
  • 有給休暇を使って、仕事のない生活を試す
  • 副業や小さな仕事から収入源を作る

といった準備です。

また、今の会社を完全に辞める以外にも、

  • 負担の少ない部署へ異動する
  • 転職する
  • 時短勤務を利用する
  • 週に数日だけ働く
  • 資産をある程度取り崩しながら、収入の少ない仕事をする

といった選択肢があります。

早期退職するか、定年まで働くか。

必ずしも、その二つだけから選ぶ必要はありません。

収入よりも時間を優先しながら、社会とのつながりも残す働き方が、自分には合っている可能性もあります。

会社を辞めることがゴールではない

私が早期退職によって得たいのは、何もしなくてもいい毎日ではありません。

やりたいことを先延ばしにせず、大切な人を大切にし、健康なうちに自分の時間を使える生活です。

そう考えると、重要なのは「会社を辞められるだけの資産があるか」だけではありません。

会社を辞めて生まれた時間を、何に使いたいのか。

そこが決まっていなければ、自由になっても幸せを実感できない可能性があります。

会社員を続けるのも正解です。

週に数日だけ働くのも、好きな仕事へ移るのも正解です。

大切なのは、

「仕事を辞めたいから早期退職する」のではなく、「こういう人生を送りたいから早期退職を選ぶ」

という順番で考えることです。

まとめ

40代・50代になると、お金だけではなく、時間や健康、人とのつながりを大切にしたいと考えるようになります。

早期退職は、そのための選択肢の一つです。

ただし、早期退職を幸せなものにするために必要なのは、十分な資産だけではありません。

  • 退職後にどんな毎日を送りたいのか
  • 社会とのつながりをどう維持するのか
  • 税金や社会保険料を含めた生活費はいくらか
  • 自分にとって幸せな人生とは何か

こうしたことまで考えて初めて、早期退職は人生を豊かにする選択になるのではないでしょうか。

以前の記事でも書いたように、ミッドクライシスは「危機」ではなく、人生の価値観が変わるサインなのかもしれません。

もし今、「このままでいいのだろうか」と感じているなら、すぐに会社を辞める必要はありません。

まずは、これからの人生で何に時間を使いたいのかを考える。

そこから早期退職が自分に合っているのか、少しずつ答えが見えてくるのだと思います。

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