大韓航空とアシアナ航空が合併へ|ANA・JAL・アライアンスへの影響を考える

旅行

韓国の航空業界で、大きな再編が進んでいます。

韓国最大の航空会社である大韓航空が、韓国第2位のアシアナ航空を買収。

そして2026年12月、両社が正式に統合される予定です。

このニュースは、単なる航空会社同士の合併ではありません。

日本の航空会社やマイルを貯めている人にも、大きな影響があります。

特に気になるのが、

「アシアナ航空はスターアライアンスから抜けるの?」

「ANAマイルでアシアナ航空に乗れなくなるの?」

「JALと大韓航空の関係はどうなる?」

「ANAとJALでは、どちらのマイルが韓国旅行に使いやすくなる?」

という点です。

そして2026年8月、ANAからもアシアナ航空とのマイレージ提携について、具体的な終了スケジュールが発表されました。

今回は、大韓航空とアシアナ航空の合併の経緯から、スターアライアンス、スカイチーム、ANA、JAL、そしてマイルへの影響まで整理してみます。

大韓航空とアシアナ航空の合併とは?

大韓航空とアシアナ航空は、韓国を代表する2つのフルサービス航空会社です。

大韓航空は韓国最大の航空会社。

一方、アシアナ航空は韓国第2位の航空会社として、長年にわたって大韓航空と競争してきました。

ところがアシアナ航空は経営難に陥り、最終的に大韓航空による買収が進められることになりました。

大韓航空がアシアナ航空の買収を進めることを決めたのは2020年。

その後、韓国だけでなく欧州など各国の競争当局による審査が行われ、競争環境への影響を抑えるための条件が付けられました。

そして2024年12月、大韓航空はアシアナ航空を子会社化しました。

ここで重要なのは、

「2024年に買収が完了した」

ことと、

「2026年に正式な会社統合が行われる」

ことは別だということです。

2024年12月に大韓航空の子会社となった後、約2年間かけて本格的な統合準備が進められてきました。

なぜ大韓航空はアシアナ航空を買収したのか

大きな理由の一つは、韓国の航空業界を再編し、世界的な競争力を高めることです。

大韓航空とアシアナ航空が一つになれば、韓国発着の国際線ネットワークを大幅に強化できます。

特に仁川国際空港をアジアの主要な航空ハブとしてさらに発展させることは、大きな狙いの一つです。

日本から韓国へ行く旅行者だけでなく、

・東南アジア
・中国
・ヨーロッパ
・北米

などへ向かう際の乗り継ぎネットワークにも影響します。

一方で、2社が統合すれば韓国国内での競争が弱くなるという問題もあります。

そのため、各国の競争当局による審査では、路線の競争維持などが条件として求められました。

単純に「2社を一緒にすれば終わり」という話ではなく、長い時間をかけて調整されてきた大型合併なのです。

合併までの経緯

大きな流れを整理すると、次のようになります。

2020年

大韓航空がアシアナ航空の買収計画を発表。

ここから各国の競争当局による審査が始まりました。

2024年2月

欧州委員会が条件付きで買収を承認。

競争環境を維持するため、欧州路線などについて対応が求められました。

2024年12月

大韓航空がアシアナ航空の株式63.88%を取得。

アシアナ航空は大韓航空の子会社となりました。

2026年5月

大韓航空とアシアナ航空が正式な合併契約を締結。

吸収合併の合併期日は2026年12月16日とされています。

そして翌12月17日に「統合大韓航空」が発足する予定です。

大韓航空は、2024年12月の子会社化から約2年間をかけて安全運航システムや機材、サービスなどの統合準備を進めてきたと説明しています。

2024年に大韓航空がアシアナを子会社化

ここはニュースを理解するうえで少し分かりにくいところです。

2024年12月に、

「大韓航空がアシアナ航空を買収した」

というニュースがありました。

しかし、その時点でアシアナ航空という会社が消滅したわけではありません。

アシアナ航空は大韓航空の子会社として存続していました。

そして2026年12月に、正式な吸収合併によってアシアナ航空という法人が消滅し、大韓航空に統合される予定です。

つまり、

2024年12月
大韓航空がアシアナ航空を子会社化

2026年12月16日
吸収合併

2026年12月17日
「統合大韓航空」として発足予定

という流れです。

大韓航空も2026年12月17日の統合航空会社発足を公表しています。

2026年12月に正式統合へ

2026年5月、大韓航空はアシアナ航空との合併契約を締結しました。

合併期日は2026年12月16日。

翌12月17日に統合航空会社が発足する予定です。

大韓航空によると、統合後はアシアナ航空の資産、負債、権利・義務、従業員などを大韓航空が引き継ぐ形になります。

また、両社のマイレージ制度についても統合に向けた準備が進められていますが、詳細については今後の正式発表を確認する必要があります。

この「2026年12月」が、航空マイラーにとっても大きな転換点になります。

アシアナ航空はスターアライアンスを脱退

今回の合併で最も大きな変化の一つが、アシアナ航空のスターアライアンス脱退です。

アシアナ航空はこれまでANAと同じスターアライアンスに加盟していました。

ANAマイルを貯めている人にとって、アシアナ航空は非常に重要な提携航空会社でした。

ところが、大韓航空が所属しているのはスターアライアンスではなく、スカイチームです。

そのため、大韓航空とアシアナ航空が統合すれば、アシアナ航空がそのままスターアライアンスに残ることはできません。

アシアナ航空は2026年12月16日23時59分(韓国時間)をもってスターアライアンスを脱退する予定です。

翌12月17日には、大韓航空を中心とした統合航空会社がスタートする予定です。

つまり、

ANA

スターアライアンス

大韓航空

スカイチーム

という現在の関係の中で、アシアナ航空は大韓航空側に吸収されることになります。

ANAからも提携終了が正式発表

ここで重要なニュースが出てきました。

2026年8月、ANAからアシアナ航空とのマイレージ提携について正式な案内が発表されました。

これによって、単なる「将来的に提携がなくなるだろう」という話ではなく、ANAマイルを利用する人にとって具体的な期限が明らかになりました。

ANAの公式発表によると、アシアナ航空とのマイレージ提携について、2026年後半から段階的に取り扱いが終了します。

特に重要なのが、アシアナ航空運航便へのANAマイル積算と、ANAマイルを利用したアシアナ航空の特典航空券です。

つまり、

「ANAマイルでアシアナ航空を利用できるのはいつまで?」

という疑問に対して、具体的な期限が示されたわけです。

ANA公式の最新情報は、今後予約する人は必ず確認しておいた方がいいでしょう。

ANAマイルはどうなる?

今回の合併で、ANAマイルそのものがなくなるわけではありません。

あくまで、

「アシアナ航空との提携が終了する」

ということです。

ANAマイルはこれまで通りANAやスターアライアンス加盟航空会社などで利用できます。

ただし、アシアナ航空という大きな選択肢がなくなることになります。

これはANAマイラーにとってかなり大きな変化です。

アシアナ航空は韓国旅行だけでなく、仁川空港を経由してヨーロッパや北米などへ向かう際にも利用できる航空会社でした。

特にスターアライアンスのネットワークを利用している人にとっては、韓国を経由するルートの一つが消えることになります。

ANAユーザーにとって何が変わる?

ANAマイラーにとって、影響が大きいのは主に3つです。

1.ANAマイルでアシアナ航空の特典航空券を利用できなくなる

これまでANAマイルを利用してアシアナ航空の特典航空券を予約することができました。

しかし、スターアライアンスからの脱退、そしてANAとの提携終了によって、この選択肢はなくなります。

韓国旅行でANAマイルを使う場合、今後はANA便など別の選択肢を検討する必要があります。

2.アシアナ航空に乗ってANAマイルを貯めることができなくなる

これも大きな変化です。

これまでアシアナ航空を利用してANAマイルを貯めていた人は、今後この方法が使えなくなります。

特に韓国へ頻繁に行く人にとっては影響が大きいでしょう。

3.ANAのステータスをアシアナ航空で活用する機会も減る

スターアライアンス加盟航空会社だったアシアナ航空では、ANAのステータスを持つ人がスターアライアンスのステータス特典を利用できました。

ラウンジ、優先チェックイン、優先搭乗、手荷物など、こうしたメリットもアシアナ航空では利用できなくなります。

つまり、ANAユーザーから見ると、

「マイルを貯める」

「マイルを使う」

「ステータスを使う」

という3つの面でアシアナ航空が選択肢から外れていくことになります。

JALと大韓航空の関係はどうなる?

一方、JALは少し事情が違います。

JALはワンワールド。

大韓航空はスカイチーム。

つまり、同じアライアンスではありません。

それでもJALと大韓航空は長年にわたって個別の提携を行っています。

JALと大韓航空はコードシェアを行っており、JALマイレージバンクでは大韓航空便を利用したマイル積算や、JALマイルを利用した大韓航空の特典航空券も設定されています。

現在もJALの特典航空券では、日本からソウルへの大韓航空便を利用できる路線があります。

例えばJAL公式サイトでは、日本-ソウル間の大韓航空便について、東京、大阪、名古屋などからの特典航空券が案内されています。

ここが今回の合併で非常に面白いところです。

ANAは、

「アシアナ航空との提携を失う」

一方でJALは、

「大韓航空との提携を持っている」

のです。

JALマイルへの影響

大韓航空とアシアナ航空が統合すれば、大韓航空の路線ネットワークはさらに大きくなります。

これはJALマイラーからすると、必ずしも悪いニュースではありません。

むしろ、

「大韓航空という巨大な航空会社との提携が今後どう発展するのか」

という点が重要になります。

もちろん、統合後にJALと大韓航空の提携条件がどう変わるかは現時点では分かりません。

大韓航空とアシアナ航空の路線や便名、運航体制が変われば、JALとのコードシェアや特典航空券の対象も変更される可能性があります。

そのため、

「JALマイルなら今後も大韓航空を自由に使える」

と決めつけるのではなく、今後のJAL・大韓航空双方の発表を確認する必要があります。

ただし、少なくとも現在の構図を見る限り、韓国旅行という点ではJALマイラーにとって大韓航空が重要な存在であることに変わりはありません。

ANAとJAL、韓国旅行ではどちらが有利?

今回の合併をマイルという視点だけで見ると、かなり興味深い構図になります。

ANA

ANA

スターアライアンス

アシアナ航空が脱退

これまで使えたアシアナ航空の特典航空券やマイル積算が終了。

JAL

JAL

ワンワールド

ただし、大韓航空とは個別提携。

大韓航空はアシアナ航空との統合によって、さらに大きな航空会社になる予定です。

このため、現時点では、

「韓国に行くときに大韓航空を使いたい」

という人にとって、JALマイルは今後も注目したい選択肢です。

ただし、JALと大韓航空は同じアライアンスではありません。

ここは非常に重要です。

JALマイルで大韓航空を利用できるのは、ワンワールドだからではなく、JALと大韓航空が個別に提携しているからです。

アライアンスの勢力図はどう変わる?

今回の合併で、韓国の航空業界におけるアライアンスの勢力図も変わります。

これまでは、

スターアライアンス
→ アシアナ航空

スカイチーム
→ 大韓航空

という2つの勢力が韓国市場に存在していました。

しかし統合後は、

スカイチーム
→ 大韓航空を中心とする巨大航空グループ

という形になります。

一方、スターアライアンスは韓国で大きな航空会社を失うことになります。

これはANAにとっても重要です。

ANAはスターアライアンスの中でも大きな航空会社ですが、日本の隣国である韓国における重要なパートナーを失うことになります。

スターアライアンスが今後、韓国でどのようなパートナー戦略を取るのかにも注目です。

韓国旅行の選択肢はどう変わる?

日本人にとって韓国は非常に身近な海外旅行先です。

東京、大阪、名古屋、福岡など、多くの日本の空港から韓国への便があります。

そして仁川国際空港は、単に韓国へ行くためだけでなく、アジアや欧米へ向かう乗り継ぎ拠点としても利用されています。

大韓航空とアシアナ航空が統合することで、この仁川空港を中心としたネットワークがさらに大きくなる可能性があります。

一方で、これまでANAマイルやスターアライアンスを利用していた人にとっては、選択肢が減ることになります。

そのため今回の合併は、

「航空会社が一つになる」

だけではなく、

「マイルの使い方も変わる」

というところがポイントです。

今後の注目ポイント

今回の合併で、今後特に注目したいのは次の5つです。

1.大韓航空とアシアナ航空の路線統合

両社には重複する路線があります。

統合後にどの路線を残し、どの路線を再編するのか。

日本路線についても注目です。

2.アシアナ航空のブランドがいつまで残るのか

最終的には大韓航空への統合が進みます。

現在のアシアナ航空ブランドがどのような形で消えていくのかも気になります。

3.ANAとアシアナの提携終了

ANAから具体的な終了スケジュールが発表されたことで、2026年後半はマイル利用者にとって重要な時期になります。

特にアシアナ航空を利用したい人は、搭乗日や発券日などの条件を確認しておいた方がよさそうです。

4.JALと大韓航空の提携

大韓航空が巨大化することで、JALとのコードシェアやマイレージ提携がどう変化するのか。

これはJALマイラーにとって非常に重要です。

5.スターアライアンスの韓国戦略

アシアナ航空が抜けた後、スターアライアンスが韓国市場でどのようなパートナーを確保するのか。

韓国の別の航空会社との提携などが出てくれば、勢力図が再び変わる可能性があります。

まとめ

大韓航空とアシアナ航空の合併は、韓国の航空業界だけのニュースではありません。

日本の航空会社やマイルを貯めている人にとっても、大きな変化です。

2024年12月に大韓航空はアシアナ航空を子会社化。

そして2026年12月16日に吸収合併を行い、翌12月17日に統合航空会社が発足する予定です。

それに伴い、アシアナ航空は2026年12月16日23時59分をもってスターアライアンスを脱退する予定です。

そして今回、ANAからもアシアナ航空とのマイレージ提携終了について具体的な案内が発表されました。

ANAマイラーにとっては、

・アシアナ航空でANAマイルを貯める

・ANAマイルでアシアナ航空に乗る

・ANAのスターアライアンス特典をアシアナ航空で利用する

といった選択肢がなくなっていきます。

一方、JALは大韓航空と個別提携を行っています。

大韓航空はアシアナ航空との統合によって、さらに大きな航空会社になる予定です。

そのため、

「ANAはアシアナ航空を失う」

「JALは巨大化する大韓航空との関係を持っている」

という対照的な構図が生まれます。

もちろん、これだけで「JALが有利」「ANAが不利」と決めつけることはできません。

ANAにはユナイテッド航空、シンガポール航空、エバー航空など、スターアライアンスの強力なパートナーが数多くあります。

一方、JALにもワンワールドの強力なネットワークがあります。

それでも韓国という一つの市場に限って見れば、今回の合併はANAとJALのマイル戦略にも影響を与える可能性があります。

個人的に面白いと思うのは、航空業界では「同じアライアンスに加盟しているか」だけでなく、「個別にどの航空会社と提携しているか」も非常に重要だということです。

今回の大韓航空とアシアナ航空の統合は、そのことを改めて感じさせる出来事です。

2026年後半から2027年にかけて、

「大韓航空とアシアナ航空の路線はどうなるのか」

「ANAとアシアナの提携はどう終了するのか」

「JALと大韓航空の関係はどうなるのか」

「スターアライアンスは韓国で新たなパートナーを見つけるのか」

このあたりを追っていくと、航空業界の勢力図がさらに見えてきそうです。

韓国旅行をする人だけでなく、ANAマイルやJALマイルを貯めている人にとっても、今後の動きから目が離せません。

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