私は2011年、1年間に50回搭乗してJMBサファイアを達成し、JALグローバルクラブ(JGC)へ入会しました。
当時のJGC修行にかかった費用は約70万円です。決して安い金額ではありませんでしたが、今振り返ると、昔は「1年間だけ集中して飛べばJGCを取得できる」時代でした。
しかし、2024年からJGCの入会条件は大きく変わりました。
現在は、1年間の搭乗実績ではなく、生涯を通して積み上げるLife Statusポイント(LSP)が入会基準です。JGCへ入会するには、原則として1,500 LSPを獲得し、対象のJALカードを保有する必要があります。
では、今からJGCを目指すのはどれほど難しいのでしょうか。
先に結論を言うと、昔のように数カ月から1年の「修行」で取得するのは、かなり難しくなりました。
一方で、LSPには1年ごとのリセットがありません。JAL便への搭乗やJALカードなどの利用を長く続ける人なら、時間をかけて目指せる制度になったともいえます。
この記事では、2011年にJGCを取得した私の経験をもとに、昔と現在の入会条件、必要な搭乗回数や費用の違いを比較します。
現在のJGC入会には1,500 Life Statusポイントが必要
現在、JGCへ入会するための主な条件は次のとおりです。
- 1,500 Life Statusポイント以上を獲得する
- CLUB-Aカード、CLUB-Aゴールドカード、JALダイナースカード、プラチナなど、対象のJALカードを保有する
- JGC規約と会員特約を遵守する
1,500 LSPに到達してJGCへ入会すると、最初のStarグレードである「JGC Three Star」になります。
注意したいのは、現在もJMBサファイアの制度自体は残っているものの、50,000 FLY ONポイント(FOP)や50回搭乗を達成しただけではJGCへ入会できないことです。
JMBサファイアは1年間の搭乗実績で決まるサービスステイタス、JGCの入会資格は生涯実績であるLSPと、現在は別の基準になっています。
最新の条件は、JALグローバルクラブの入会資格(JAL公式)で確認できます。
昔のJGC修行と現在の制度は何が違う?
2011年当時と現在の主な違いをまとめると、次のようになります。
| 比較項目 | 2011年当時 | 現在 |
|---|---|---|
| 主な入会基準 | JMBサファイアを達成 | 1,500 LSPを獲得 |
| 判定期間 | 1月~12月の1年間 | 生涯を通じて積算 |
| 代表的な達成方法 | 50,000 FOP、または50回搭乗+15,000 FOP | 国内線・国際線・JALカード・JAL Payなど |
| 短期集中での取得 | 可能だった | かなり難しい |
| ポイントのリセット | FOPは毎年リセット | LSPは生涯実績として積み上がる |
| 日常の買い物 | 入会基準には原則影響しない | 対象サービスならLSPに反映 |
昔の制度は、1年間で条件を達成できなければ、翌年はまたゼロからやり直しでした。その代わり、費用と時間を用意して集中して搭乗すれば、1年以内にJGCへ入会できました。
現在は、1年で達成する必要はありません。しかし、ゼロから1,500 LSPを貯めるには長い時間がかかります。
つまり、昔は「短期間で厳しい制度」、現在は「長期間で積み上げる制度」へ変わったということです。
私は2011年に50回搭乗し、約70万円でJGCを取得した
私がJGC修行をした2011年当時は、JMBサファイアを達成するとJGCへ申し込むことができました。
JMBサファイアの条件は、次のいずれかでした。
- 1年間に50,000 FOP以上を獲得し、そのうち25,000 FOP以上をJALグループ便で獲得する
- 1年間に50回以上搭乗し、そのうち25回以上をJALグループ便に搭乗したうえで、15,000 FOP以上を獲得する
私は2つ目の回数基準を選び、2011年1月から8月までに50回搭乗しました。
結果は次のとおりです。
| 項目 | 私の実績 |
|---|---|
| 修行期間 | 2011年1月~8月 |
| 搭乗回数 | 50回 |
| 国内線 | 44回 |
| 国際線 | 6回 |
| 獲得FOP | 45,370 FOP |
| 費用の目安 | 約70万円 |
当時の航空券代として金額が判明している分は660,410円です。
一部は航空券とホテルがセットになったツアーだったため、正確な航空券代は分かりませんが、当時の記録では総額を約70万円としていました。
費用効率だけを追求した修行ではなく、羽田-伊丹線を中心に、熊本、宮崎、鹿児島、福岡、松山、種子島なども訪れています。
実際に搭乗した全50便と費用は、JAL JGC修行の全50便・費用を公開|2011年の回数修行記録で詳しく紹介しています。
現在、国内線の搭乗だけでJGCを目指すと約300回必要
現在、JALグループ国内線では、マイル積算対象運賃による1回の搭乗につき5 LSPが積算されます。
国内線だけで1,500 LSPを貯める場合は、単純計算で次の搭乗回数が必要です。
1,500 LSP ÷ 5 LSP=300回搭乗
往復で考えると150往復です。
2011年当時は50回搭乗がJGCへの入口でしたが、現在は国内線だけなら、その6倍にあたる300回の搭乗が必要になります。
搭乗だけなら費用は300万円以上になる可能性
航空券の平均単価を仮定して、300回搭乗にかかる費用を単純計算すると次のようになります。
| 1回あたりの航空券代 | 300回搭乗した場合 |
|---|---|
| 1万円 | 300万円 |
| 1万5,000円 | 450万円 |
| 2万円 | 600万円 |
したがって、「搭乗だけなら約300万円」という試算は、1区間を平均1万円で購入できた場合には合っています。
ただし、毎回1万円で予約できるとは限りません。空港までの交通費や宿泊費もかかるため、実際の総費用は300万円を超える可能性が高いでしょう。
反対に、過去の搭乗実績がLSPへ換算されている人や、国際線、JALカード、JAL PayなどでもLSPを貯めている人は、300回すべてに搭乗する必要はありません。
JALカードだけなら6,000万円の決済が必要?
JALカードでは、ショッピングマイル2,000マイルごとに5 LSPが積算されます。
JALカードだけで1,500 LSPを貯めるために必要なショッピングマイルは、次のとおりです。
1,500 LSP ÷ 5 LSP × 2,000マイル=60万マイル
JALカードショッピングマイル・プレミアムに加入し、一般加盟店で100円につき1マイル貯まる場合、60万マイルを貯めるには6,000万円の決済が必要です。
| JALカードの利用条件 | 60万マイルを貯めるための決済額 |
|---|---|
| プレミアム加入・一般加盟店(100円=1マイル) | 6,000万円 |
| プレミアム加入・特約店(100円=2マイル) | 3,000万円 |
| プレミアム未加入・一般加盟店(200円=1マイル) | 1億2,000万円 |
つまり、「JALカードだけなら6,000万円」という計算は、ショッピングマイル・プレミアム加入時の一般的な積算率を前提にすれば合っています。
ただし、これはJALカードだけでゼロから1,500 LSPを貯める極端な試算です。
実際には搭乗やJAL Pay、JAL Mallなど、複数のサービスから貯まるLSPを組み合わせることになります。
搭乗以外の積算方法は、搭乗以外でLife Statusポイントを貯める方法|JALカード・JAL Payで詳しくまとめています。
利用頻度によっては一生かけても届かない可能性がある
LSPは生涯にわたって積み上がるため、毎年リセットされる旧制度より気楽に見えるかもしれません。しかし、普段の利用が少なければ、1,500 LSPまで数十年かかります。
例えば、ショッピングマイル・プレミアムに加入したJALカードを一般加盟店で年間120万円利用すると、年間のショッピングマイルは1万2,000マイルです。この条件で得られるLSPは年間30ポイントなので、カード利用だけなら1,500 LSPまで50年かかる計算です。
また、国内線を年2往復する人が搭乗で得られるのは年間20 LSPです。搭乗だけなら75年かかります。
もちろん、実際にはカードと搭乗を組み合わせ、キャンペーンやほかの対象サービスも利用できます。それでも、JALをあまり利用しない人が自然に1,500 LSPへ到達するのは簡単ではありません。
その意味では、利用状況によっては、一生かけてもJGCに届かない人がいても不思議ではない制度になったと思います。
一方、2024年の制度開始前からJALへ搭乗していた人は、過去の国内線搭乗回数や国際線の区間マイルがLSPへ換算されています。
すでに数百ポイント以上を持っている人と、今からゼロで始める人では、難易度が大きく異なります。まずはJALのWebサイトやJMBアプリで、自分が現在何ポイント持っているのかを確認することが大切です。
今から目指すなら「JGC修行」より生活への組み込みが現実的
現在の制度でJGCを目指すなら、昔のように短期間で何度も飛行機に乗るより、普段の旅行や支払いをJALのサービスへ少しずつまとめる方法が現実的です。
- 旅行や帰省ではJAL便を選ぶ
- 普段の支払いをJALカードにまとめる
- 利用しやすい店ではJAL Payを使う
- JAL MallやJALマイレージパークを必要な買い物に活用する
- LSPが上乗せされるキャンペーンを利用する
2026年夏にもLSPのボーナスキャンペーンが行われています。
内容は、JAL Life Statusポイント 夏のボーナスキャンペーン2026で紹介しています。
ただし、LSPを貯めるためだけに不要な航空券を買ったり、必要のないものを購入したりするのはおすすめしません。
私自身、JGCを取得して約15年が経ち、現在は年に数回しかJALへ乗りません。
それでも、ラウンジ、優先チェックイン、優先搭乗、手荷物に関するサービスなどが使えるため、JGCを取得しておいてよかったと思っています。
現在感じているメリットは、年に数回しか乗らない私が感じるJGC Three Starのメリット|維持する価値はある?で詳しく紹介しています。
しかし、今からJGCへ入会するためだけに300万円以上の航空券を購入したり、6,000万円をカードで決済したりするかと聞かれれば、私はしないと思います。
JGCは魅力的な制度ですが、無理に取りに行くものではなく、JALを継続的に利用した結果として目指す方が、現在の制度には合っています。
Three Starの先を目指す道のりはさらに長い
JGCへ入会できる1,500 LSPは、現在のStarグレードではThree Starにあたります。
その先には、3,000 LSPのJGC Four Star、6,000 LSPのJGC Five Star、12,000 LSPのJGC Six Starがあります。
Three StarからFour Starへ上がるためには、さらに1,500 LSPが必要です。
すでにJGCを持っている人にとっても、次のグレードは簡単に届くものではありません。
Three StarとFour Starの特典の違いや必要な費用・年数は、JGC Three StarからFour Starを目指す価値は?費用と年数を試算で詳しく比較しています。
ANAのSFCも今後は制度が変わる可能性がある
JGCの入会条件が大きく変わった一方、ANAもスーパーフライヤーズカード(SFC)の制度改定を発表しました。
しかし、利用者から多くの意見が寄せられたことを受け、ANAは発表済みの改定内容を再検討しています。
2026年8月14日時点では、制度改定の詳細を2026年9月末までに改めて案内するとしています。
そのため、今後JGCとSFCのどちらを目指すか考えている人は、ANAの最終発表を待ってから比較した方がよいでしょう。
これまでの発表内容と見直しの状況は、ANA SFC改定は見直しへ!「改悪」は撤回されるのか?でまとめています。
今からJGCを目指してもよい人
現在のJGCは、次のような人なら目指す価値があります。
- 過去の搭乗実績によって、すでにある程度のLSPを持っている人
- 仕事や旅行で今後もJAL便を継続して利用する人
- JALカードやJAL Payを普段から無理なく使える人
- 数年から数十年かけてゆっくり目指せる人
- JGC取得後もJAL便を利用し、特典を活用できる人
反対に、現在のLSPがほぼゼロで、今後も年に数回しか搭乗せず、JALのサービスもあまり使わない人には、かなり遠い目標です。
昔のように「今年だけ集中的に飛んで取得し、その後はカード年会費だけで維持する」という考え方では、現在のJGCは目指しにくくなりました。
まとめ|短期取得は難しくなったが、長く利用する人には道がある
2011年当時は、1年間に50回搭乗するか、50,000 FOPを獲得してJMBサファイアへ到達すれば、JGCへ入会できました。
現在は1,500 LSPが必要で、国内線だけなら300回、JALカードだけなら一般的な積算率で6,000万円の決済が必要です。
昔と比べて、短期間のJGC修行で入会するハードルは明らかに高くなりました。
一方、LSPは1年でリセットされません。過去の搭乗実績がある人や、今後もJAL便やJAL関連サービスを使い続ける人なら、時間をかけて積み上げることができます。
今からJGCを目指すなら、「1年で取るためにいくら使うか」ではなく、自分の普段の旅行と生活の中で、無理なく何年で到達できるかを考えることが大切です。
※制度や積算基準は変更される可能性があります。最新情報はJAL公式サイトでご確認ください。



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